渡邉格さん/タルマーリー代表 2022年9月

トークテーマ「ものづくりから、世界全体を見ていく」

伝説のパン屋(そして今はクラフトビールも手がける)タルマーリーの渡邉格(いたる)さんです。『腐る経済』『菌の声を聞け』などの著作もめっちゃ面白いです。

渡邉格さんのプロフィール

タルマーリー代表、ビール職人

1971年東京出身。大学卒業後、農産物流通会社に勤務。31歳でパン修業を開始。2008年千葉県いすみ市でパン屋タルマーリー開業。2011年岡山県に移転、野生の麹菌採取に成功。2015年鳥取県智頭町に移転、ビール醸造を開始。著書『田舎のパン屋が見つけた「腐る経済」』(講談社)、『菌の声を聴け』(ミシマ社)、『撤退論』(晶文社)。

講義の感想

最初から渡辺さんの話にくぎ付けでした。パンやビールを作ることが私たちの労働環境や土中環境、空気環境とつながっている。

私たちの食卓がこの世界だということが理解できました。いま、それこそ、土中環境の高田さん、大地の再生の矢野さんなど大地、土中の菌、森、水、動物、人々・・この世界はすべてつながっているという考えのもと活動している方、そしてそれに賛同するたくさんの人たちが急激に増えている感じがします。

「美味しさ」という誰かに作られた概念も変わってくるとおもいます!タルマーリ、本当に行ってみたい!

おいしくないものを切り口に、幅の広い知識と経験から産まれる言葉の数々に衝撃を受けました。全体性と生命力の強さ。曖昧さをそのまま受け取るなどいくつもキーワードがありとても考えさせられました。

全体最適化のお話がとてもおもしろかったです。
個人的に、合理性を求めた結果別の観点では合理的じゃない、てことがよくあるなあと元から思っていて。経済的には合理的だけど、資源的には合理的じゃない、みたいな。
それが個別最適化の結果であり、全体にとっての良い状態を考えるのが全体最適化だと思うと、腑に落ちました。

タルマーリーは、あらためて、38億年の命と命の関係性に支えられた結果としてのパンやビールという作品をつくる、ある意味アーティストだなぁ、と思った。

・美味しいをもう追求しない
・美味しいとまずいの間
・全体最適化(多様性とはちがう)
・白黒はっきりではなく「あわい」etc…

そこだけ聞くと「えー?どういうこと??」って思うような内容かもしれないけど笑、すごく腑に落ちた気がします。

「そのままの私でいい、じゃなくて、生命力を徹底的に高めることで、私=あなたになる」という最後の格さんのお話が、とても印象に残ったし、私がここ最近探していた答えってそれだ!!と思い、今日その言葉がきけて本当によかったなと思いました。

・生命力の強さ。(味濃い・うまみとかの)おいしい、じゃなくて。
・白黒じゃなくて、グレーで
・全体最適化、楽でなめらかな動きってそれ。いつまでも歩ける、とか、疲れない..し、安心もしてくる

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